何度も記事として投稿していますが、私は2019年3月まで消防吏員(消防士)として11年間勤務していました。
ご存知かもしれませんが、消防士は公務員です。現職の頃は「消防士は凄い」「公務員羨ましい」と言われたことも実際あります。
毎年、希望就職先としてトップを誇っている公務員ですが、実際どうなのでしょうか?よく言われる「公務員天国」「安定している」は本当なのでしょうか?
あくまで消防の経験からでしか言えないのですが私の考えは・・・
「公務員は金銭面が安定しているが精神面が安定していない」です。
消防は勤務中いつ出動するか分かりません。24時間勤務で片時も気が抜けないということはないですが、やはり無意識にどこか気を張っていたところはありました。
また、泊りがけで勤務をするので職員とはいえ、他人と消防署の中で丸一日共に勤務をします。消防は階級社会ですので上下関係もはっきりしています。
役所関係の知人もいますが、地域住民の理不尽なクレームや残業も多いそうです。
やはりストレスは少なくありません。
それらのことを気にしなければなんてことはないのですが全員がそうとも言えません。
現に私がそうでしたので・・・
ずっと綱渡りのような勤務を続けていました。いつ心が折れてもおかしくない状態で勤務をしていました。そしてついに心が折れてしまいました。いつかはこうなる日が来るとは思っていましたが我慢して勤務をし続け体を壊して休職となった代償はそれなりにありました。精神面だけではなく歩けないほど身体にもガタがきましたのでトレーニングやリハビリはしましたが休職前と比較すると体力面はかなり落ちてしまいました。
それでも公務員を続けろと言う方はいました。しかし私は復職して2年かかりましたが退職する決断をしました。
一般の会社員でこのようなことになれば解雇でしょう。公務員だからといったら御幣があるかもしれませんが私は退職願を提出しなければ定年までいられたと思います。安定した給料も入ってきたことでしょう。しかし一旦身体を、特に精神面を壊してしまうと出世はもう望めません。出世のために仕事をしているわけではありませんでしたが・・・
もうこのまま消防にいても先がないように思いました。そんな時にボードゲームと出会い「これを北海道滝川市の方々に遊んでほしい」と思いが芽生えました。また、私のずっと特技であった占いで多くの方を笑顔にしたいと思いました。かつての私でしたら妄想で終わっていたと思います。「趣味でいいや」だったことでしょう。
公務員は景気に左右されず安定した給料が入ってきます。有給休暇も取りやすいです。しかし、他の仕事と同様にストレスもかかります。公務員のうつ病も増えているそうです。よく「公務員は残業もなく定時で帰れる」と言いますが、残業もあれば休日振替はあれど休日出勤もあります。人間関係の悩みもあります。何か問題を起こすと「公務員が何をやっているんだ!」と叩かれる的です。未だに公務員は潰しがきかないと言われるそうですので(そんなことはないと思うんですけどね)辞めたくても辞められないという考えに縛られている方もいる。
「公務員は金銭面が安定しているが精神面が安定していない」という私の考えが伝わったかは分かりませんが、どの職業にも長所と短所があると思います。そして、向き不向きも人それぞれあると考えています。
何が大事かは人それぞれですが、自分にとって最良の道を模索して歩んでいければそれだけで十分幸せなのではないでしょうか?